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2022.02.15
前回は免疫性を高める食品としてプロバイオティックスの入った食品を紹介した。今回はその他の成分で免疫性を高めるものを紹介してみよう。免疫性を高めることは多くの病気のリスクを下げることにつながり、健康を保つためには最も大事なことである。免疫性はストレスなどでも弱くなることがあるが、食品から適切で充分な栄養素をとることは、免疫性を高めるためには必須である。免疫性を高める栄養成分としては、前回で取り上げたプロバイオティックス、ビタミンC、ビタミンD、ビタミンB類、ビタミンA、亜鉛、銅、セレン、その他抗酸化剤などがあげられる。こうした成分が豊富に入った食品は、免疫性を高め、病気になるリスクを少なくすると言われている。前回はプロバイオティックスが入った食品を紹介したので、今回は他の栄養成分が入った食品について書いてみよう。こうした栄養成分は毎日食べる食品にも含まれているが、特に多く含まれている食品は免疫性を維持、向上するのにいいとされ、スーパーフードとも呼ばれている。オレンジ、レモンなどの柑橘類にはビタミンCが多く含まれているので、免疫性を高めるとされている。ビタミンCは食品と栄養素の関係が初めて示された化合物であり、人間が食品から摂取しなければ病気になってしまうことが分かった最初の栄養素である。ビタミン類はそうした人間の身体が作り出すことのできない栄養素で、現在では多くのビタミンが同定されている。1700年代の中頃、イギリスが世界に植民地を広げていた大航海時代に、イギリス海軍船に長く乗っている船員が次々と壊血病になって死亡していた。イギリスの医者が船員達に何らかの栄養が不足していると考え、試しに柑橘類を食べさせると壊血病にならないことを見つけたのは、かなり後になってからである。食品と健康あるいは病気の関係が初めて認識されたのである。柑橘類に含まれる化合物としてのビタミンCが同定されたのは1920年代後半で、それによって壊血病との関係が明らかにされた。その後、さらに食品に含まれる栄養素と病気との関係が研究されるようになった。100年以上前は、あまりそうした知識がなかったのである。実際、食品の栄養成分と病気との関係が研究されるようになったのは、この数十年で、まだまだ分かっていないことが多い。今後の新しい研究の成果が期待される。
ビタミンCは他の多くの食品に含まれている。特にピーマン(赤)には1サービング(刻んだもの半カップ)に1日推奨摂取量の106% が含まれている。オレンジジュースの1サービング(3/4カップ)には103%、中サイズのオレンジには78% が含まれている。その他柑橘類以外でビタミンCが多い食品としては緑のピーマン、キウイフルーツ、ブロッコリ、イチゴ、ブラッセルスプラウト、トマトジュース、トマト、キャベツ、カリフラワー、ポテトなどがその代表例であり、それぞれ1日推奨摂取量の10% 以上含まれている。免疫性を高める栄養成分としては、亜鉛も大事である。亜鉛は免疫性、代謝システムを保つのに重要なミネラルで、人の体内で分泌される多くの酵素の活性化や、DNA、細胞の再生に必要となるだけでなく、皮膚の健康維持や、嗅覚、味覚の維持にも必須のミネラルである。亜鉛の1日当たりの推奨摂取量はアメリカも日本も同量で、女性で8mg、男性で11mgとされている。亜鉛は比較的毒性が低いが、サプリメントなどでの過剰摂取は髪の毛が抜ける、善玉コレステロールが減るといった症状を引き起こす場合がある。普通の食品からの摂取では過剰分は排泄されるので問題は起こらない。亜鉛は牡蠣、牛肉、豚肉、鶏肉などに豊富に含まれている。バランスの取れた食事をしていると亜鉛を特別に摂取する必要はない。ガーリックも免疫性を保つのにいいと言われている。ガーリックは昔から風邪予防に効くと言われて、いろいろな方法で摂取されていることから、ガーリックの免疫維持効果は以前より広く知られている。ガーリックには、アリシン(ジアリルチオスルフォン酸塩)、DAS(硫化ジアリル)、DADS(ジ硫化ジアリル)、DATS(三硫化ジアリル)など多くの硫黄化合物が含まれており、腫瘍などを起こす化合物の活性化を防ぐとされている。こうした硫黄化合物は玉ねぎにも含まれている。その他免疫性を保つのにいいと言われている食品には、アボカド(ビタミンB6、ビタミンA、ビタミンC、葉酸、亜鉛、銅が豊富)、エンドウ豆、その他の豆、レンチルなどのマメ科植物(ビタミンB類、葉酸、銅などが豊富)、そば、キノア、オーツ麦、野生米などの全粒穀類(銅、セレン、抗酸化剤、フェノール類、フラボノイド名含まれている)、ナッツ、種子類(亜鉛が豊富に含まれており、特にブラジルナッツには、セレン、銅、マグネシウム、リンなどが多く含まれている)などがある。ケール、ホウレンソウなどの青葉野菜にはビタミンAが豊富である。またマッシュルームにはベータグルカンが多く含まれているだけでなく、乾燥マッシュルームには更にビタミンDも多く含まれており、免疫性を高めるとされている。こうしたスーパーフードをよく食べていると免疫性を保つことができるが、常にバランスの取れた食事を摂ることが大事である。
普通の食品でなく加工食品で免疫性を維持するような製品も販売されている。多くは上に述べたような食品や栄養成分を加えたものが多い。Civo Vita社が “Nature’s Garden” ブランドで出している “Probiotic Immune Mix” と “Probiotic Immune Booster” (写真1) は、前回で説明したプロバイオテイックとナッツ、ベリー、ハーブを混ぜたスナック製品である。“Probiotic Immune Mix” の成分は、乾燥クランベリー、ウオールナッツ、ぺピタス(パンプキンの種)、ローストしたカシューナッツ、ヘーゼルナッツ、乾燥チェリー、乾燥ジンジャー、ローストしたアーモンド、アムラフルーツ・エキス(ビタミンC)、エルダーベリー・エキス、MCT油、マイクロカプセル化した乳酸菌Rhamnosus Gg、サッカロミセスBoulardii、クエン酸亜鉛、藻からのコレカルシフェロール(ビタミンD3)である。 “Probiotic Immune Booster” の成分は、甘味付き乾燥クランベリー(クランベリー、砂糖、ヒマワリ油)、ローストしたアーモンド(アーモンド、ピーナッツ油)、ぺピタス、ヘーゼルナッツ、甘味付き乾燥チェリー、甘味付き乾燥ブルーベリー、ピスタチオ、アムラフルーツ・エキス、MCT油、マイクロカプセル化した乳酸菌Rhamnosus Gg、クエン酸亜鉛、藻からのコレカルシフェロール(ビタミンD3)である。The Clinic社は、発酵させたマッシュルーム粉末、青いバナナのスターチ(食物繊維)粉末、ビタミンC、亜鉛、ビタミンD、ヨウ素を混ぜた “Immune Food” (写真2)を出しており、これは免疫機能を助け、健康な消化を助ける機能を有すると謳っている。 飲料に加えたり、食品に混ぜて使う。サプリメントのようであるが、この製品の成分はすべて食品成分として認められているものであるので食品カテゴリーに分類されている。マッシュルームとコーヒを混ぜた製品も免疫性を維持するためとして、いくつか販売されている。Z Natural Foods社が出している “Organic Instant Mushroom Coffee”(写真3) は、粉末ココナッツミルク(ココナッツミルク、タピオカマルトデキストリン、アカシア食物繊維)、インスタントのアラビカコーヒ(可溶性)、マッシュルームブレンド(ヤマブシタケエキス、冬虫夏草マッシュルームエキス、チャーガ)、ココナッツパーム砂糖、ステビアエキス(苦みを除いたもの)(すべてオーガニック)で作られている。これは大匙1杯を熱湯に溶かして飲むものである。マッシュルームコーヒの製品は最近増えてきている。それは最近のコロナのパンデミックで免疫性を高めたいと感じている人が増えて来ているせいかもしれない。 ジュース製品で免疫性を謳っている製品はかなりある。オーガニックのジュース製品を出すUncle Matt’s Organic社は、免疫性を高めるジュースとして “Organic Ultimate Immune”(写真4) を出している。このジュースは、オレンジジュース、エルダーベリージュース、アセロラ・ピューレ、アスコルビン酸(ビタミンC)、グルコン酸亜鉛、野菜から抽出したビタミンD(すべてオーガニック)を原材料としていて、これにはビタミンCが1日推奨摂取量(DV)の300%、ビタミンD3はDVの50%、その他鉄分がDVの2%、ナイアシンがDVの4%、葉酸がDVの10%、カルシウムがDVの2%、カリウムがDVの10%、サイアミンがDVの10%、ビタミンB6 がDVの10%、亜鉛がDVの25%入っている。 Sunwink社は炭酸入りのジュースで免疫性を高めるジュース製品 “Immunity Berry” (写真5)を出している。この製品の成分は、ブルーベリージュース、メープルシロップ、レモンジュース、ゴジベリーエキス、濃縮エルダーベリージュース、ジンジャーエキス、ピンク塩で、それらに炭酸水を足している。ショット製品としては、Vive Organic社が、“Immunity Boost” の商品名で “Original”, “Elderberry”, “Cayenne” の3種類を出している。“Original” は、エキナシア(花と根)、ジンジャー(30,000mg)、ターメリック(根、16,000mg)、黒コショウを混ぜ合わせてコールドプレスしたものである。 このショット製品は免疫性を強くすると表示している。変わった製品ではチューインガムで免疫性を高めると謳った製品がある。これはシアトルにあるMighty Gum社の “Mighty Gum Immunity”(写真6) である。これは、エルダーベリーエキス、アシュワガンダエキス、レイシマッシュルームから抽出したベータグルカン、アストラガラスエキス、パパイアから抽出したビタミンA、オレンジとパパイアから抽出したビタミンB1、バナナから抽出したビタミンB6、オレンジ、パパイア、バナナから抽出したビタミンC、シイタケマッシュルームから抽出したビタミンD2、パパイアから抽出したビタミンE、亜鉛を原材料としており、免疫性を高めるとしている。
これまでは一般食品・飲料としての製品を紹介したが、免疫を維持あるいは強めるサプリメントはプロバイオティックス、ビタミンC、亜鉛、エルダーベリー、マッシュルームなどを処方したカプセルや錠剤製品が非常に多く販売されている。今回は、少し興味ある粉末サプリメント製品を紹介しておく。Bare Organics社はボトル水に加えて、エネルギー、消化、代謝、集中力の向上など種々な機能性を有するミックスを出しているが、その中に免疫性を高めるサプリメント “Organic Immunity Superfood Water Enhancer”(写真7)という商品がある。 これには、自社ブレンド(アカシアガム、アムラエキス(花)、粉末カムカム(花)、アストガラスエキス(根))、黒エルダベリー(花)、エキナシアエキス(茎より上)、天然フレーバー、粉末レモンジュース、クエン酸、ステビア(クエン酸以外はオーガニック)が使われている。これは1袋(8g)を熱湯、あるいは好きな飲料やスムージなどに加えて飲む。この製品の包装には、「あなたの自然の免疫性を高める」と表示されている。一方でOrgain社は“Organic Superfoods Immunity Up!”(写真 8)というサプリメントを出している。 この製品には、自社のオーガニックスーパーフードブレンド【ミレー、アマランス、ソバ、キノア、チア、粉末ケール、リンゴ繊維、シナモン、発芽ブレンド(アマランス、キノア、ミレー、ソバ、ガバンゾ豆、レンチル、小豆、亜麻の種、ヒマワリの種、パンプキンの種、チア、ゴマのすべてを発芽させたもの)、オーガニックのスーパー野菜、スーパーベリー、スーパーグラス、スーパーフードのブレンド(アサイ、クランベリー、小麦の葉、バーレイ麦の葉、オーツ麦の葉、バナナ、マンゴ、ビーツ、キャロット、ホウレンソウ、ブロッコリ、トマト、ケール、キャベツ、パセリ、ブラッセルスプラウト、ピーマン、カリフラワー、アスパラガス、パイナップル、ターメリック、イチゴ、タートチェリー、ブラックベリー、ブルーベリー、ラズベリー)】、アカシア、粉末リンゴ酢、天然フレーバー、粉末レモンジュース、グアーガム、キサンタンガム、モンクフルーツエキス、アムラエキス(ビタミンC)、アスコルビン酸カルシウム、レイシマッシュルーム、冬虫夏草マッシュルーム、アシュワガンダ、粉末マッシュルーム(ビタミンD2)、グルコン酸亜鉛、バチルス菌Coagulansと、非常に多くの原材料が使われており免疫性維持のためのサプリメントである。これは匙1杯分14gを水、飲料あるいは食品に加えて摂取するものである。この2年間のコロナのパンデミックで、人々はできるだけコロナに罹らないようにと、こうした免疫性を高めるとされる食品、飲料やサプリメントを求めており、世界の市場で非常によく売れている。
©アメリカ食品産業研究会
著者:吉田隆夫プロフィールを見る
吉田 隆夫 (よしだ たかお)
Takao Yoshida
1968
1968 - 1970
1972
1972 - 1974

1974 - 1985
1985 - 1990
1990
1999
2002
2016
大阪大学理学部化学科修士課程卒
マイアミ大学学術研究助手
大阪大学理学部化学科理学博士取得
シラキュース大学化学科学術研究員
*2010年ノーベル化学賞受賞 根岸英一氏「シラキュース大・根岸研究室」で協働
International Flavors & Fragrances 社 主任研究員
Carlin Foods/Bunge Foods 社国際事業部長
JTC インターナショナル創立
アメリカ食品産業研究会設立
e-食安全研究会設立
クリエイティブ食品開発技術者協会設立


インターナショナル食品安全協会会員、アメリカ化学会員、アメリカ食品科学技術者協会会員-プロフェッ
ショナル・フェロー、アメリカ食品産業研究会会長、e-食安全研究会理事長

学術論文:21(化学学術論文)、技術特許:40以上



e食安全研究会 理事長
アメリカ食品研究会 会長
クリエイティブ食品開発技術者協会 専務理事
理学博士
IFT 認証食品科学士

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